先日、1学年数学Ⅰ【三角比】の授業で測量を行いました。課題は「体育館の高さを測ってみよう」です。
事前準備として木の高さを測る方法を勉強し、冬季休業中の課題に東京スカイツリーの高さを測る方法について考察するレポート課題を行いました。実際にできるかどうかというところまで考えられた生徒は残念ながら少数だったこともあり、今回はグループで活動してもらいました。
測り方にはグループごとに工夫が見られ、コンパス、分度器、三角定規を使用したり測定器を作製したりする組がいました。中にはボールを投げて距離を測ろうとする組もあり、良い発想だと感心しました。どの組も寒い体育館の中でよく取り組んでいましたが、一番実際の高さと近い値を求めたグループは事前によく話し合いや測る練習まで行ったグループでした。
学校の勉強は知識ベースで考えられることが多いですが、教科書にある木の高さを測る問題は練習すれば大体の人は解けます。ただし、それを現実の問題と置き換えたときにどう活用できるかを考えることも大切になってきます。
今回、ある生徒は体育館の壁のタイルを使って天井の高さを測ると発言した生徒がいました。発想はすごく柔軟で良いもので図形の相似を使えば求められましたが、知識がないことでそれ以上先へは進めませんでした。発想は良くても実現する知識がないのは残念です。同様に知識があっても使えなければそれも残念です。知識と、それを活用する力というは、どちらも必要な力です。
数学に限らず、社会に出たとき答えのない問題や課題に立ち向かうときに「知識」も「活用」も大事になってくるのではないでしょうか。生徒たちには高校生活を通して、どちらの力も身に付けられるよう、日々の授業を行っていきたいと思います。